日本における体外受精
日本で最初の体外受精による赤ちゃんが誕生してから、既に30年以上経ち、たくさんの赤ちゃんが体外受精で誕生してきました。そして、現在では日本で産まれた赤ちゃんの約14人に1人が生殖補助医療(ART)で誕生しています。(2019年)このようにARTは不妊治療として確立されておりますが、加齢による影響で、年齢が高くなればなるほど、妊娠率や出生率は低下し、流産率は上昇していきます。
年齢別の妊娠率・出産率
まずは自然妊娠率について。30歳までは約30% 30〜35歳では約18% 35〜40歳では約5% 40歳以上では約1%となります。次に体外受精出生率について。37歳で約14% 40歳で約10% 43歳で約2% 45歳で1%以下となります。
最新の日本産婦人科学会のデータによると、2021年に高度不妊治療で子どもを授かる割合は、全年齢を含めて約13%です。例えるなら、高度不妊治療の成功率はトランプのエースからキングの中から1枚引き当てるくらいの確率です。決して高い確率ではありません。
流産率は女性の年齢と共に高くなる
流産は母親になる女性の年齢と強く関連しており、34歳未満では、15%であった流産率は、35~39歳になると、17~18%に、40歳以上になると、25~30%と高くなります。
また、自然妊娠では約15%であった流産率は、体外受精になると20~25%になり、高度生殖補助医療を受けることでも流産の確率は高くなります。